エクセル迷子案内所
← 学習記事一覧

Excelマクロのはじめかた|「そもそも何?」から最初の一歩までを5分で

公開: 2026-06-30
執筆: FMaker(エクセル迷子案内所 運営者)対応を想定: Microsoft 365 / Excel 2021最終事実確認: 2026-06-30

「マクロという言葉は聞いたことがあるけれど、結局なにをするものなのか分からない」 「便利らしいとは聞いたが、具体的に何ができるのか見当もつかない」 「コードを書けないと無理なんでしょう?」

このどれかに当てはまるなら、この記事がその答えになります。 本記事はマクロを触ったことが無い人向けに、マクロの正体・自動化できる例・コードを書かずに始める2つの方法 までを1本にまとめています。

💡 関連記事:


マクロって、結局なに?(30秒で分かる答え)

📌 まず結論(30秒で読めます)

マクロとは「Excel上で行う一連の操作を、録音再生のように自動化する仕組み」です。 コードを書けなくても、AIに頼んだりマクロの記録」機能を使ったりすれば始められます。

マクロは、Excel に対する「操作の録音テープ」 のようなものです。一度録音した手順を、ボタン1つで何度でも再生できます。毎月同じコピペ作業を手でやっている代わりに、一度その手順を「録音」しておけば、次からはボタン1つで同じことが終わります。

この録音内容は、裏側では VBA(Visual Basic for Applications)という言語のコード として保存されています。とはいえ、自分でそのコードを読んだり書いたりする必要は、必ずしもありません(§3で詳しく説明します)。

📌 ポイント: マクロを 作る人 とマクロを 使う人 は別でOKです。誰かが作ったマクロを「実行」ボタン1つで動かすだけでも、日々の仕事はかなり楽になります。


マクロを覚えると何が楽になる?(身近な自動化の例)

マクロでできることは幅広いですが、まず想像しやすいのはこのあたりです。

今やっている手作業マクロを使うと
月次で複数シートのデータを1枚にコピペで集約しているボタン1つで一気に連結
表の見出しを太字・背景色付け、列幅調整、罫線を毎回手でやっているボタン1つで整形完了
「未対応」の行を目で探して色を塗っている条件に合う行を自動で抽出・色付け
同じ集計を10ファイルに対して毎月繰り返しているまとめてファイルを処理
月次報告書のテンプレに今月の数値を手で埋めているテンプレに自動流し込み
大量データの重複や不要な列を手で整理している条件に合ったものを一括で整理

「大きく変わる」より「毎回やる、決まった手順の作業」がマクロの得意ゾーンです。

📌 ポイント: 毎回まったく同じ手順 で、繰り返し回数が多い 作業ほど、マクロにする効果が大きくなります。「月1回の集計に1時間かかっている」「週次で同じ整形をやっている」という作業が、マクロ化の検討候補です。


「マクロ」と「VBA」って同じもの?

「マクロ」と「VBA」という言葉を混同している人は多いですが、厳密には別のものです。

  • マクロ = 自動化された操作そのもの(「このボタンを押すとこの手順が動く」というしくみ全体)
  • VBA(Visual Basic for Applications) = マクロを書くためのプログラミング言語

音楽で例えると、「録音された曲がマクロ、楽譜の書き方がVBA」のようなイメージです。曲(マクロ)を聞くのに楽譜(VBA)の読み方は不要ですが、曲を新しく作るときは楽譜のルールに沿って書く必要があります。

「マクロを書く」と言うとき、実際には VBA でコードを書いているという意味です。ただし、コードを書くのはあくまで「マクロを作るとき」の話です。

📌 ポイント: VBAを学ぶ必要はありません。 次の §5・§6 のどちらの方法でも、自分でコードを書かずにマクロを始められます。


はじめかたは2つあります(コードを書かなくていい)

マクロを始める方法は大きく2つあります。どちらも「コードを自分で書く」必要はありません。

こんな人向け必要なもの
道その1:AIに作ってもらうやりたい処理が頭にある/繰り返し作業を具体的に自動化したいChatGPT・Microsoft Copilot・本サイトのAI案内人など
道その2:マクロの記録で操作を録るまず「マクロが動く感じ」を体験したい/操作の手順は決まっているが言葉にしづらいExcel 本体のみ(追加サービス不要)

どちらが上ということはありません。同じ作業でも「AIに頼む方が向く場合」と「操作を録る方が向く場合」があり、目的によって使い分けるものです。

📌 ポイント: どちらから始めるべきか迷ったら、両方を30分ずつ試してみるのが結局いちばん早いです。触ってみると、自分の作業にどちらが向いているかが自然と分かります。


道その1:AIに作ってもらう

「やりたいこと」を日本語で伝えれば、AIが VBA コードを書いてくれます。それを Excel に貼り付けて実行すれば、動くマクロが完成します。VBAを自分で読める必要はありません——動けばOKです。

大まかな流れはこうです。

  1. ChatGPT・Microsoft Copilot・本サイトのAI案内人などに「やりたいこと」を日本語で伝える
  2. AIが VBA コードを返してくる
  3. Excel に貼り付けて実行する
  4. 動いた → 使えるマクロの完成。動かなかった → §8「うまく動かなかったら」へ

出てきたコードが正しいかどうかは、目視と試運転で確認 します(元ブックを必ずコピーしてから実行するのが原則です——§7 の安心ごとへ)。

具体的なプロンプトの書き方・コピペで動く実例3つ・検証の手順は、姉妹記事の AIでExcelマクロを作る方法 にまとめてあります。この道で進むなら、今日の次のステップはそちらへ移ることです。

📌 ポイント: AIが出すコードは 時々間違っています。元のブックをコピーしてから試す習慣(§7 の安心ごと)を守れば、失敗しても取り返しがつきます。


道その2:「マクロの記録」で操作を録ってみる

「マクロの記録」は、あなたの操作を見て VBA コードに書き起こしてくれる Excel の機能です。コードを自分で書かなくても、「録音→停止→再生」だけでマクロが1つ完成します。

試しに「セルを選んで太字にして背景色を付ける」という操作を録音してみると、次のステップで動きます。

  1. [表示]タブ → 「マクロ」グループ → 「マクロの記録」 をクリック
    • または [開発]タブ → 「マクロの記録」 でも同じボタンがあります
    • ※ [開発]タブは既定では非表示です。表示されていない場合は Excelマクロが動かないとき の「[開発]タブが見当たらない」の章を参照してください
  2. 「マクロ名」を入力して OK(例:整形マクロ
    • マクロ名は先頭が文字であれば日本語も使えます。空白は使えません
  3. 普段やる操作をそのままやる(セルを選択・太字にする・背景色を付けるなど)
  4. 操作が終わったら 「記録終了」 をクリック
    • [表示]タブ → 「マクロ」→「記録終了」、または記録中に表示される停止ボタン
  5. Alt + F8(マクロ一覧)→ 録ったマクロを選んで 「実行」 → 同じ操作が再現される

裏では、Excel が自動で Range("A1").Select のような VBA コードを書いています。Alt + F11 を押すと VBAエディタでその中身を見ることもできますが、本記事の段階では中身を見なくて大丈夫です。再生して動けばOKです。

保存するときは .xlsm(マクロ有効ブック) で保存してください。通常の .xlsx で保存すると、録ったマクロが消えます。詳しい保存手順・.xlsx で消える理由は Excelマクロが動かないとき を参照してください。

📌 ポイント: 「マクロの記録」は 毎回まったく同じ操作 の自動化が一番得意です。一方、「未対応の行だけ色を付ける」のように 条件によって動きが変わる 処理は、録るだけでは対応できません。そういう処理は §5(AIに頼む)の出番です。


始める前の最低限の安心ごと

マクロを使い始める前に、4点だけ押さえておくと安心です。

  1. 元のブックは必ずコピーしてから試す マクロでの変更は Ctrl + Z(元に戻す)で戻せないことが多いです。削除・上書き系の操作は特にやり直しがきかないため、実行前にバックアップをとる習慣をつけてください。

  2. 出どころ不明のマクロ入りファイルは、いきなり実行しない 誰かから受け取った .xlsm ファイルなど、自分が作っていないマクロが入ったファイルは、いきなり「コンテンツを有効化」したり実行したりしないでください。マクロはファイルを書き換えたり外部と通信したりもできるため、悪意ある内容が含まれている可能性があります。 自分で録ったマクロ・AIに頼んで作ったマクロ なら出どころは自分なので、この心配は不要です。

    ⚠️ 注意: 出どころ不明の .xlsm ファイルを開いてマクロを有効化するのは、セキュリティリスクがあります。特にメールで届いた見知らぬ相手からのファイルには注意してください。

  3. 保存形式は .xlsm(マクロ有効ブック) .xlsx で保存すると、マクロの内容は消えます。「録ったのに次回開いたら消えていた」という場合は保存形式の問題です。詳しくは Excelマクロが動かないとき の「保存したらマクロが消えた」の章へ。

  4. 業務PCではマクロの実行が止められていることがある 会社のセキュリティポリシーによっては、そもそもマクロが動かない設定になっている場合があります。動かせない場合は管理部門に確認してください。


うまく動かなかったら/よくある質問

うまく動かなかったら

実行できない・エラーが出る・結果がおかしい、いずれも症状から原因を絞ることができます。本サイトの マクロが動かないときの原因切り分け が症状別の早見表になっているので、まずそちらで自分の症状に当てはまる章を探してください。よく見られるのは「そもそも実行できない([開発]タブ非表示・マクロがブロックされている)」「実行したら赤いエラーが出る」「保存したらマクロが消えた」の3パターンです。

よくある質問

Q. マクロを使うのに追加の費用はかかりますか? A. Excel 本体に最初から入っている機能なので、Excel が手元にあれば追加費用はかかりません。「マクロの記録」も標準機能です。なお、Excel for Web(ブラウザ版)では VBA マクロが使えない制限があります。

Q. コードを書けない人でも本当にマクロを作れますか? A. はい。§5(AIに頼む)または §6(マクロの記録)のどちらでも、自分でコードを書かずに始められます。

Q. Mac の Excel でもマクロは使えますか? A. 使えます。ただし Windows と Mac でショートカットや一部のメニュー位置が異なります。詳しくは姉妹記事 AIでExcelマクロを作る方法(Mac の注意点を含む)を参照してください。

Q. 「マクロ」と「VBA」の違いが分かりません A. §3 で整理しています。「マクロ=自動化された操作そのもの」「VBA=それを書くための言語」と覚えれば十分です。

Q. 「マクロの記録」と「AIに作ってもらう」、どちらから始めるべきですか? A. 序列はありません。やりたい処理が 毎回まったく同じ手順 なら「マクロの記録」、条件によって動きが変わる("未対応の行だけ"など)なら AIに頼むのが向きます。両方を触ってみると、自然と使い分けが分かります。

Q. 録ったマクロが思った通りに動かないときは? A. マクロが動かないとき のタイプ別早見表へ。よくあるのは「録ったときと違うシートで再生している(実行時エラー 1004)」のパターンです。


今日の最初の一歩は、§5 のリンクから AI にお願いするか、§6 の手順で操作を録ってみるか、どちらかを 5分だけ試してみること です。動かなければ マクロが動かないとき、もっと作り込みたければ AIでExcelマクロを作る方法 で次の段階に進めます。

次に読む

よく読まれている

それでも解決しないときは

記事の手順を試しても直らない場合、特定の構成だけで起きるレアケースかもしれません。対話で原因を1つずつ切り分けるのが最短です。

AI案内人に相談する(無料・登録不要)→